我々は死と隣り合わせに生きている

さて、前回のメルマガで、血圧が高くて死にそうだ(上170、下130)、という話をしたのだが、今回はその続きを。

 

節制生活を始めた。

毎日昼は、これまでのバイキングまがいの大食をやめ、納豆(タレをつけない)、もずく、わかめ、ヨーグルト、そして無塩野菜ジュースに代えた。

常識を超える量を食べていたスイーツ類も(やや)控えた。

血管が破裂して人間をやめねばならなくなることを考えれば、お安い御用。

夜は、健康志向の妻の手料理の後、せめてもの贅沢として、アイスクリームをほおばった。まあこれくらいの楽しみがなければ生きていけない。

 

そんな生活を続け、1週間くらい経った頃、健康管理のため定期的にしている血液検査を受けた。

医師は、これまでの私の検査記録(もう5年以上やっている)をパソコンで見つつ、ちょっと驚いた顔をした。

「何か特別なことをされたのですか。」

 

結果を見て驚いた。何と、コレステロールが激減しているではないか♪♪

いつもは悪玉コレステロール中性脂肪が並外れて高く、薬を飲んでいても正常値を軽くオーバーしていたのに、今回は、全てが正常範囲に入っている。

これまで何度も検査を受けたが、こんな値は見たことがなかった。

たった1週間節制しただけで・・・・何という効果だ。納豆か、もずくか、ヨーグルトか、それともお菓子を控えたせいか・・・・

 

・・・・しかし、その後も相変わらず血圧は高いままだった。

看護師さんから血圧手帳をもらい、毎日つけ続ける。でも、下がらない。

ある日珍しく、下の値が100近くまで下がったと思って安心すると、次の朝は軽く120を超えている。その繰り返し。

死刑執行人が来るのはいつになるかと、ちょっとノイローゼになった。

 

そんな時、かつて職場で一緒だった医師からこんなコメントがあった。

「・・・・手首での血圧はあくまでも簡易的な方法ですから、ちゃんと血圧を腕で左右ともに測ってもらいましょう。

職場の医務室とかでも血圧は測れるとおもいますし、今時ですと、公民館や区役所なんかにも血圧計は置いていますよ。・・・・」

 

そういえば、手首につけただけで簡単に血圧を測れるので、簡易型のものを愛用していた。よし、ものは試しに、別のやつで計ってやろう。

そして、父から貰った別の血圧計を使用した結果・・・・ややっ

上130、下90・・・・なんだ、ほぼ正常値ではないかっ!!

 

いやあ、お騒がせしてしまった。結局は機器の不調ということで。

御心配いただいた方、たいへん申し訳ないm(__)m。そのうちオオカミ少年になってしまう。

 

すっかり気をよくして、翌週からの出張で、朝のバイキングを初めとして、失った楽しみを取り返すべく、暴飲暴食をしてしまった。

その結果、また少し血圧が上がった。

そしてその後も、ちょっと油断すると下は100〜110になる。今日(11月12日深夜)測ったところ、105だった。

 

でも、今回の節制の習慣で、気づいたことがあった。

今までバイキングを太鼓腹になるまで食べていたのが、腹八分目で十分だと思うようになった。

醤油をドバドバつけた濃い味付けの料理を好んでいたのが、薄味で素材を生かした料理の方が美味しいと思えるようになった。

お菓子をストレスと眠気解消に食べ続けていたが、あまり食べなくても集中力が続くようになった。

 

ようっし、せめて昼だけでもこの節制習慣をある程度の割合で続けてやろう。

それが金銭的にも節約になり、退職後もあまりカネのかからぬ生活が送れる。

老後は必然的に節約しなければならないと思うが、それが健康維持にもつながれば一石二鳥だっ。

 

以下、教訓。

・我が身だけはずっと健康でいられるという思い込みは間違い。

・疾病の予防こそ最大の健康の秘訣だが、その大切さに真に気づくのは健康を失ってから。

・喉元過ぎれば熱さを忘れるだけでなく、食べる前も熱さに気づかぬ。熱さを思うのは喉元にある間のみ。

・他人の痛みに気づかない者は自分のことにも無頓着。自分のことも思いやれぬ者は他の痛みも思いやれぬ(かも)。

 

ヒトは皆、いつも死と隣り合わせに生きている。誰もが明日死んでもおかしくない。

そのことだけは自覚し、毎日毎日を充実して生きよう。私の場合は死ぬまで貪欲に新しい知識を求め続け、限界に挑戦する。そうして今は結構充実している。