いよいよ勉強を始める
さて、4月に入り、計画を立てた後は、私はとにかくマイペースで、教材に取り組むことにした。
まず司法試験について。
まだ寺本に取り掛かる準備ができないうちは、家に戻ってから無料の映像の入門講義を聴くことを繰り返した。
とにかく、司法試験は私にとって、得体のしれない怪物のように思えた。だから、まず、イメージを掴み、慣れることが必要だと思ったのである。
しかし、相変わらず、入門講義ですら、どの科目も結構難しい。
その段階で私が思ったこと・・・・
1年間勉強して、寺本やいろいろな参考書で知識をある程度積み上げていけば、予備試験のうち短答式試験には何とか受かることができるかもしれない。
だが、論文式試験に受かるためには、何か特別の勉強が必要だと。
予備校に行っている人たちは、そうした論文試験を1つ1つ、丁寧にわかりやすく教えてもらえる。また受験生どうし議論しあうこともできる。
だが私にはそのような機会が決定的に不足している・・・・。
まあ、だからこそ、寺本は(又は寺本がない科目では何か基本的な参考書を)、少しでも早めに終わらせる必要があるだろう。
それが終わりさえしたら、あとは過去問を、徹底的に勉強していくしかない。とにかく実際の問題で鍛えていくこと。
これでよいかどうか分からないが、とにかくやるしかない。
一方、4月に入ってすぐに始めた医学部入試の勉強も、一山も二山も越える必要があった。
数学(数ⅠA)、物理(力学)、化学(理論)、地理(系統地理)をやりはじめた。
といっても、決めた参考書をそれぞれ30分間ずつ読むだけである。いずれも私の子供たちが推薦してくれた、分かりやすいと評判の参考書群である。
数ⅠAは、結構できた。因数分解等、ちょっと考えれば昔のことが思い出せた。まずまず
物理や化学は、子供たちが勧めるだけあって、確かに分かりやすかった。
こんな参考書が私の高校生時代にあれば、あんなに大学受験で苦労することはなかったのに、と思った。
だが、難物だったのは地理。村瀬は、確かにクイズ番組では分かりやすくいろいろな知識を披露している。
だがこの参考書はどうか。分かりにくいのではないか。そう思った。
いつも読む都度、眠くなるのである。1日、数ページしか進まなかった。まあ、地理は初めてだから仕方ないのだろうが。
まっ、こんなわけで、ぶつくさ文句を言いつつ、勉強を進めていくことにした。