11月の終わりの状況(その2)
さて、11月末の司法試験予備試験対策の状況である。
こちらの方は、半分あきらめ感がある。
仕事が忙しくなってきたことに加え、だんだんセンター試験や医学部入試が近づき、そちらに時間を吸い取られている。
せめて2時間半ほどでも勉強時間を確保したいが、それも許されず、せいぜい1時間半。
それに、受験老人は物覚えが極めて悪く、昔取った杵柄の大学入試に比べ、予備試験の基礎知識が何度繰り返しても全く覚えられない。
ううむ、こんな言い訳めいたことを言うのは私らしくない。言い訳はしたくない。
確かに放り出したい気持ちもあるが、それでは何も残らない。理Ⅲ受験のように逃げ出すのではなく、正々堂々と戦いたい。結果はどうであれ。
とりあえず各科目別の状況。
憲法:「公務員Vテキスト憲法」の問題をやりつつ「寺本」・「郷原」を読み直し。
民法:「伊藤のマンガ」を読みつつ「寺本」の読み直し。
刑法:「20日間で学ぶ刑法」の問題をやりつつ「郷原」を読み直し。「図解刑法早わかり」も読む。
行政法:「公務員試験出るとこ過去問」の問題をやりつつ「寺本」・「郷原」を読み直し。
商法:「柴田の生講義商法」をほとんど読み終えるが全く理解していない。
まあちんたらと続けてはいくが、とても加速はできない。2次試験が終わる2月終わりまでは。
3月から全力で取り組んで、はたして5月にある短答式が受かるか。
またたとえ受かったとしても、6月にある論文試験が受かるか。(99%無理)
だんだん頭が重くなってきた・・・・。
まあ、効率よくするしかない。しかし勉強のやり方で効率を上げるのと、実際に能率よく頭に吸収できるのは別物である。
どうもマイナスのイメージばかりが目の前にちらつく。
11月の終わりの状況(その1)
さて、現状に近づいてきた。11月終わりの状況である。
受験老人は、勉強だけはマイペースでできると自負していたが、11月下旬以降はペースダウンがひびき、ほとんど進まなかった。
それでも、少しずつは進んだ。状況を報告する。まず医学部受験から。
(古文)古文単語のゴロゴが終わり、古文読解のゴロゴを3分の1ほど読み終えた。2つのゴロゴは連動しているのでよい古文単語の復習になる。
(漢文)漢文一問一答と漢文のゴロゴを半分ほど読み終えた。
(現国)手を付けておらず。
(英語)Next Stageの文法問題集を300問ほど進めた。残り1,000問で1周。
(地理)センター赤本をやりつつ村瀬(系統地理、地誌)で復習した。
(数学)チャート(数ⅠA、数ⅡB、数Ⅲ)のパラパラをできたやつを抜いていき、何周分か回した。できていない部分はいつまでも残っていたが、残り100枚ほどになっていた。
(化学)大宮(理論、無機、有機)とセンター面白いのパラパラをできたやつを抜いて行き、何周分か回した。残り50枚ほどになっていたが、セミナー化学の例題を加えて水増しした。。
(物理)これは進んでいなかった。ようやく2周分が終わったところ。よせばいいのにセミナー物理の例題を加えて水増しした。
これをみると、医学部受験の方は、物理と現国を除き、まあまあ順調に進んでいる気がする。
ただし、最大の問題は、老化に伴うスピードの衰えだ。
受験老人は、理解力はまずまずある。時間さえかければ、ある程度難しい問題でも解き進められる自信はできてきた。
ただし、スピードがない。その問題の趣旨を理解して、解き始めるまでの初動がずいぶんかかる。
そして、納得しながら進めるため、途中の過程も遅い。特に理系の分野では、計算間違いを頻繁にするため検算しつつやっているためなおさら。
これでは、スピード重視のセンター試験など、及びもつかない・・・・
私は、若い頃読んだマンガ「空手バカ一代」を思い出した。
主人公の飛鳥拳(大山倍達)は強敵を次々と倒し、極真空手を確立するが、その最終決戦で相手方を評して言った。
「空手の上手下手は、天分の才もある。だが、スピードは違う。スピードは、絶え間ない訓練によって上達するものだ。」
私は目が洗われた思いがした。その逆だと思っていたのだ。
要は、訓練を重ねれば重ねるほど、動きにムダがなくなり、最も効率のよい動きすなわちスピードが身につく。
これと同じことが勉強にも言える。問題を解けば解くほど、そうした練習や訓練を重ねれば重ねるほど、パターンが身につく。
そして、問題をパッと見て、パッとどのパターンに属するかが分かり、そして無駄なく正確に計算し、解答に行きつくのだ。
センターまで1か月半。現在は司法試験予備試験と2本立てでやっているが、直前はセンター試験の訓練を集中して重ねねばならない。
だか・・・・仕事で時間が奪われている現在、はたしてできるか否か・・・・
大阪城勉強法
受験老人は先日、用があって大阪に行った。
大阪には万博以来、何回か来たことがあるが、あまり大阪の名所には行っていない。
今回は仕事ではなかったため、比較的時間があった。そこで、まだ行ったことのない場所の一つ、大阪城を見に行くことにした。
宿から電車に乗って天満橋で降りた。
地上に出て角を曲がった。すると、早くも遠くに城が浮かび上がった。それは緑色に燦然と輝いていた。
さて、ここからが受験老人の本領発揮だ。リュックから1科目目を取り出すと、それを読みながらのウォーキングを始めた。
もう12月だ。空は太陽が雲間から顔をのぞかせていたが、風はあくまで冷たかった。
城の周りには巨大なお堀が広がっている。これを一周すると皇居より広いのではないかとも思われた。(実際にどうなのだろう?)
ここをランニングする人たち、散策する人たちがいるのは皇居と同じだった。
そんな中でも受験老人は異色を放っていた。つまり歩きながらの勉強である。
外濠を歩いていると、より内側に入るためのゲートがあった。真正面に大阪城が見えている。とりあえず入ってみることにした。
すると・・・・いるわいるわ、芋の子状態に人々がひしめき合って歩いていた。修学旅行の学生や外国人の団体が目についた。
仕方なくいったん勉強中止。前を向いて歩く。
大阪城の真正面に出た。おおうっ、天守閣が秋空にそびえ立っていた。すごい眺めだ。消失したため再建されたというが、これまで私が見たどんなお城よりも立派に見えた。
大河ドラマの「真田丸」や、好きな作家である万城目学の「プリンセス・トヨトミ」や「とっぴんからりの風太郎」などが思い出された。
ここに来たからには皆、天守閣に上って眺めを楽しみ、美術館を楽しみ、さらに土産物等を物色するのが典型的だろう。
だが、どっこい受験老人はそうはいかない。金をかけずに楽しむのだ。
お濠を見下ろすところに石のベンチがあり、そこに座って2科目目を始めた。
お濠がずいぶん下に見えた。これなら船に乗って侵入しようとしても、岸について上がってくる途中で弓矢の餌食になっただろう。大阪城が難攻不落と言われたゆえんだ。
風が気持ちよく、そこにしばらく寝そべった。
そして、私は城から離れ、内濠に沿って歩いていった。とてもいい散歩道である。
道に沿って生えている銀杏やその他の木も黄色や赤色に色づき、とても綺麗だった。
ああ、こんなところを毎日散歩できたらなあ・・・・と思いつつ、まっ自分には皇居周りがあるかと思い直した。
その後、3つ目の科目をやりつつ、外濠からずっと歩いて京橋まで行き、そのまま宿へ戻った。
宿泊している部屋からのドアtoドアで計4時間程度の工程。まあまあ楽しく勉強が進んだのだ。
ペースダウン
11月下旬・・・・この日記も現在にほとんど近づいてきた。
ここまで遅れ気味ではありつつも、何とかペースを守って進めてきた私こと受験老人の勉強だが、この時期になって、突然、ペースダウンしてしまった。
理由は仕事。
仕事のことは、これまであまり話していなかったが、どっこい私も仕事を持っている。ある程度マイペースでできるところは職場に感謝しなければならないが。
しかし、普通には忙しい。
私の職場では、おそらく他の人々は、平均して夜9時か10時ごろまでは仕事をしている。あまり残業代ももらっていないだろう。
私は普段、夜7時頃には職場を出ている。1時間半かけて帰宅するが、その間が最大の勉強時間になっている。そして家で夜と朝、計5時間ほど勉強する。
その分、土日に出勤して平日やり残したところをカバーしている。もちろん休日手当はもらわない。その代わり最近は皇居勉強ウォーキングという楽しみが加わったが。
ただ、忙しくなってきた。自分で勝手に仕事を増やしたり、人から頼まれたりした部分もあるが、絶対的仕事時間が不足し始めた。
その間、帰省も重なった。それがますます仕事を遅らせた。
仕方ないので夜遅くまで仕事をがんばり、仕事場を夜11時頃出て、家に帰るとすぐ寝る生活になった。
センター試験が近づいてきた今、このペースダウンは痛すぎる。
そこで、やむなく私は、完全な10分間勉強法に切り替えた。10分間ずつなら、全部の科目を続けていける。
そのかわり、通勤時に必死に勉強しなければならない。
かばんの中に何科目も詰め込み、持ち運んだ。かばんはパンパンに膨れ上がり、ものすごく重くなった。
その中身を見た人はきっと仰天するだろう。医学部入試と予備試験の参考書類が山ほど入っている。仕事をする者の中身には到底思えない。
受験老人のかばんは3-Way方式で、持ち運び時には肩からリュックのようにかついでいるが、とてつもなく重い。歩いただけで筋力トレーニングになる。
しかし、とうとう肩にかける紐が音を立てて千切れてしまった。
・・・・やっちまった。
私はあきらめ、かばんの中身を減らした。するとスッキリしたものの、できない科目が出てきた。
まあ仕方ない。そのうち取り戻すしかない。
英語を1か月で終わらせるぜっ!
少し前に、英会話が全くできないという泣き言のようなブログを書いた。それは事実である。
一方、私は文法には自信があった。
TOEFLが昔の方式だった時には、文法で満点をとったおかげで留学ができた。リスニングが壊滅的状態でも、何とかそれを補えた。
しかし、それからずいぶん時間が経っている。今年3月に試しにやったセンター試験の過去問では、文法部分も数問間違えた。(リスニングはもっと間違えた。)
だから、このままの状態でセンター試験に突入するのはあまりにマズい。
そこで、この1か月で英語を終わらせるべく、子供たちによい参考書がないか聞いた。
そして、彼らに勧められたのは、Next Stageという問題集だった。
早速ブックオフで200円で購入した。英語についてはいくら古くても関係ない。
ページをぺらぺらめくってみると、おおう、懐かしい。昔習った語法が網羅されている。
It is no use doing、not more than、there is something wrong with・・・・
昔の記憶がよみがえってきた。だがほとんど忘れている。こいつはヤバい。
1問1問、その解説が入り、関連事項の説明が実にコンパクトになされている。
これしかないっ、と思った。
全部で問題は1,400問くらいあった。その他に発音やアクセントの問題がある。実は受験老人は発音が苦手なのだ。
そして、決めた。とにかくこの本を一日50題ずつ解いていこう。
1科目に与えられた時間に30分より少し長くかかるかもしれないが、まあ仕方ない。
そう思って楽しく始めようとした。しかし、解説を1問1問読んでいると意外と時間がかかった。
そうすると、次第に集中力が切れてくる。
こんなときどうするか。
そう、10分間勉強法である。30分でも持たない時は、全体を3つか4つに分け、10分ずつ、この場合は2ページ分15問くらいを1度に解いた。
そして、おやつを挟んで他の科目をやり、またおやつを挟んで10分英語、それからおやつを挟んで他の科目、またおやつを挟んで英語、と繰り返した。
すると勢いに乗って1日で100問できた。
これなら2週間ほどで1回通り終わらせられるが、ううむ、慢心は禁物。そうすると他の科目がおろそかになる。
まあ、地道に50問ずつやっていこう♪♪
・・・・おやつを食べすぎたせいで体重と血圧が急上昇したことを知ったのはその日の寝る前だった。
高齢でも本当に医師になれるのか?
高齢でも本当に医師になれるのか?この問題は受験老人もずっと考えてきた。
高齢で医学部に入学したとしても、頭の働きが悪く、留年を繰り返すだろう。
先生方も自分より年上の学生に指導しにくいだろう。
国家試験に何年も落ち続けるだろう。
体力が続かず、研修で脱落するだろう。そもそも研修を引き受けてくれる病院はないだろう。
たとえ医師になれたとしても、その後わずかな期間しか医師を続けられないだろう。
そんなこともあって、55歳で群馬大医学部に落とされた女性をはじめ、高齢者受験不利論は渦巻く。
以前このブログに書いたように、私自身が直接確認したものもあった。
ただ、それは面接点から自動的に何点かを引くというあからさまな基準ではなく、打合せで高齢では無理だと判断したということにすれば表面にも出てこない。
私はそれに対し、いろいろ反論を考えた。
東日本大震災の際に、被災地に何度も出張を繰り返し、当地に医師が不足している現状を目の当たりにしたことで、被災者の心のケアもできるような精神科医になりたい。
かつて手術に失敗し失明しかけたのに邪険に扱われたことから、医師と弁護士の両方の資格を持つことで医療裁判ができる弁護士になりたい。
自分は体力に自信がある。少なくとも85歳までは現役を続ける。
しかし最近、これに加えて、考えることがある。
確かに医師は現在は大変なのだが、将来的には内科はラクになるのではないか。だから、高齢医師で体力がなくても務まるようになるのでは。
それは何故かというと、AIの医療現場への導入である。
先日シンポジウムで、診断システムである「ワトソン」は、普通の医師かそれ以上の能力で病気を診断できるようになっていることを知った。
特に、画像診断用のAIは、優秀な病理医よりも正確に診断できるようになっているという。
これなら、医師はAIに診断を任せればいい。
そんなに機械任せではなく、仁医にならねばならない、という意見もありそうだ。
しかし、仁医ではあるが下手な医師か、仁医ではないが名医のどちらを選ぶかというと、自身の経験から、私は迷わず後者を選択する。
いくら仁医でも、病気を治してくれなかったら意味がない。そのために重大な病気を見落とし、治らなくなってしまったら意味はない。
AIによる診断は、一見冷たいようにも見えるが、どこでも正確な診断を下してくれる。医師もこれに従えば、当たりはずれはない。ポカがなくなる。
まあ、日本に何人かしかいないような名医にはまだまだかもしれないが、やがてAIはそれに追いつき、追い抜くだろう。
さらに、米国等でプロジェクトが始まっているプレシジョン・メディシン(精密医療)も、AIが用いられている。
ゲノムの情報、診断の情報、それから患者が生活しつつ身につけた機器から日々送られてくるビッグデータをもとに、AIが総合的に判定を下し、患者にあった予防法や治療法を指示するのである。
がんが見つかった場合、ゲノムの情報から、その人に最も適した薬剤が提供される。それは迷いなく提供される。
こうすると、医師(特に内科医等)の役目は、AIの情報を正確に患者に伝えるという役回りになってしまうだろう。そう、薬剤師のように。
これなら受験老人もなれるかもしれぬ。
将来は、手術も完全な機械化が望ましい。どんな微細ながんも取り切ることができるような。そして、どんな病気でもゲノムの変異に応じて治療可能な薬の開発が必要だ。
そのために必要なのは、疾病のメカニズム解明や、すぐれた技術の開発である。医学だけでなく、理学や工学の研究がもっともっと必要だと思う。
この世の病気が全て治れるようになればいいのに・・・・そのために日本の国家予算の半分くらいを費やしてもいい、と私は思う。
(思わず熱くなり、高齢医師の話から逸脱してしまった。しかし、AIを用いればいいのは医師だけでなく、弁護士だってそうだろう。むしろ司法こそAIによる完全公正なる裁判が必要だ。検察も弁護士も要らない。自己否定につながるが。)
マンガ勉強法
この日記も現在にだいぶん近づいた。
11月も中旬になった。いよいよセンター試験まであと2か月になった。だが私はあまり心配してはいなかった。いざとなれば、残り1か月で何とかなると踏んでいた。
だが、心配なのは、やはり司法試験予備試験のことだった。特に、民法が全くと言っていいほど進んでいなかったのだ。
なぜかわからない。債権の途中でストップしていた。何のことやらさっぱり分からなくなっていたのである。
もちろん、寺本の本は読んでいたし、それと並行して郷原の本も読んでいた。だがそれを両方読んでも全く頭に入らないか、入ってもすぐに記憶から消えてしまうという、情けない状態が続いたのである。
法律用語も覚えられなければ、概念の理解もできない。練習問題もさっぱり解けなかった。
同じところをもう一度読み直しても、なかなか理解が進まない。
考えるに、復習もろくにせずに、どんどん読み進めてきた弊害が出たのだろう。オーバーフローしてしまったのだ。
吉野勲先生がネットの無料講座で口を酸っぱくして、復習が大切、勉強時間の半分を復習に充てろと繰り返し言われていたのが頭に残っている。
特に民法は積み重ねの科目である。似たような概念が脳みそに次々と乱雑に積み込まれれば、破綻をきたすのは目に見えていた。
そこで、今までのところを全部復習できる簡単な参考書はないかとブックオフで探したところ・・・・
あった。1つ、良い参考書が見つかった。しかしそれは、参考書と言ってよいかどうか・・・・。
それはマンガだった。
伊藤真先生が監修した「マンガでわかる民法入門」。これなら分かりやすく、すうっと頭に入りそうだった。もちろん、司法試験のためには情報量として圧倒的に不足している。だが、今の私に必要なのは、細部の詳細な知識より、混乱した頭を整理してくれる簡単な本だった。まあこれなら1週間ほど(1日30分読んだ場合)で現在のところ(債権の売買)まで追いつける。
これに味を占めた私は、憲法、商法など、次々にマンガを購入した。それから、辰巳法律事務所の、マンガで読む判例シリーズも何冊か購入した。もちろん、ブックオフで入手できるのは限られていたが。
他の予備試験受験生が既に論文対策を●周回したと言っているときにこんなことをやっていて大丈夫かという気は強烈にするが、今の自分の身の丈に合うのはこれしかないと思う次第である。